鉄筆

 

紙に折り筋を付けるために用います。大きめの画材店や手芸材料店で手に入ります。布地や皮革に筋をつける用途で「ステイラス」という名称で販売されていることもあるようです。インクの切れたボールペンで代用することもできます。カッターの刃の背を使う方も多いようですが、折り目が割れて汚くなるのであまりおすすめしません。海外のペーパークラフトではよく「blunt knife(切れ味の悪いナイフ)」と指定してありますが、そんな都合のよいものが手元にある訳もなく、僕は試したことがありません。

 

鉛筆やカッターナイフを使うのと同じ要領で、定規をあて鉄筆で折り筋の指定線の上をなぞります。台紙としてカッターマットや厚めのボール紙など、適度に柔らかいものを敷いてください。紙の厚さに応じて、力の入れ具合となぞる回数を調整しましょう。ちょっと面倒ですが、紙の裏側から筋押しをすると紙の表面が傷つくことがなく、角の仕上がりがきれいになります。

 

筋押しをした折り目が、山の頂のように外に向かうものを山折り、谷底のように内に向かうものを谷折りと呼びます(当たり前ですね)。ちなみに英語でもそれぞれ MOUNTAIN FOLD (HILL FOLD),VALLEY FOLD といいます。一つのパーツの折り曲げ箇所は、のり付けに移る前にすべて充分に折りくせをつけてしまいましょう。組み立ての途中で折り筋をつけるのはかなりやっかいです。

先端の適度な丸さがポイントです
先端の適度な丸さがポイントです
力を入れすぎて紙を破らないよう注意
力を入れすぎて紙を破らないよう注意