101号記念ポップアップ わたしの中の自然、自然の中のわたし


ケースから覗いている丸いパーツを使って組み立てること約10分、ローマ時代の円形劇場のような舞台が完成します。前号では、宇宙誕生以来138億年間の時間の中での、地球・生命・人間・そして私という個人の立ち位置を探ったのに対し、今回は、現在知られている物質の最小単位「ひも」(10のマイナス35乗メートル)から観測可能な宇宙の果て(10の26乗メートル)までの空間的スケールの中での生命を考えます。

 

畳んだ舞台を広げてピラミッド状に置くと微細な構造の積み重ねの上に立つ人間の姿が、ひっくり返してすり鉢状に置くと大きな自然の構造の一部としての人間の姿が浮かび上がります。層をなす構造同士は互いに密接に関わり合い、宇宙全体の構造を支えているのです。極小と極大のスケールのちょうど中間辺りに生命が位置する(ように見える)という事実は、考えようによっては神秘的ですし、当たり前といえば当たり前のような気もします。今後の物理学と脳科学と哲学(とSF)が、この辺をどう解き明かしてくれるのか楽しみです。