100号記念ポップアップ わたしの今いるとところ、そしてこれから



季刊「生命誌」が、創刊26年目にして記念すべき100号を迎えました。ぼくがデザインを担当し始めた33号からそれでも足かけ17年に渡るお仕事で、語りたいことはいろいろあるんですが、例によって紙のおまけの解説を簡単に。

 

正方形の表紙に開けられた半円形の窓から覗く緑の色面。この半円形がそのまま紙のおまけになっています。製本済み6見開きのベースに、15分ほどの簡単な工作を施すと、ポップアップ年表のできあがり。生命誌からのメッセージに続いて、まずは20万年前のヒト誕生に始まる「人類史」年表のページです。中央には「わたし」が立ち上がります。続いて38億年間の「生命史」年表、46億年間の「地球史」年表、そして最後は138億年間の「宇宙史」年表。中央の「わたし」は全ページ共通です。それぞれの歴史が重なりあう中に、今「わたし」は立っているのです。

 

ページの中心に穴を開け一つのモチーフを立ち続けさせるこのしかけは、10年前にプランス人作家の飛び出す絵本で知りました。簡単だけど効果抜群で、いつか使ってみたいとずっと心の隅っこに残っていたのを、記念すべき100号で思い出したのは我ながらグッジョブでした。101号からは心機一転、体裁もデザイナーも変えて再スタート!なんて展開もあるかと半分本気で思っていましたが、今のところそういう話は聞こえてきません。かなりネタ切れ気味の紙のおまけですが、がんばってひねり出しますので引き続きよろしくお願いします。