生きものやじろべえ・その1 くっついた染色体

毎年恒例のプチリニューアルを済ませ、いつもより1ヶ月遅れで発行された「季刊・生命誌」57号の今年度の紙のおまけは、「生きものやじろべえ」です。このアイデア思いついた時は、ある程度の重さが必要なやじろべえを、紙で再現できるかどうか不安でしたが、かなり厚めの紙を二枚貼り合わせて試作品を作ってみたところ、見事につり合ってくれました!やってみるもんだ。

 

第1回目は、染色体の数と遺伝子数との間の関係をやじろべえにしました。相変わらず恐ろしくマニアックです。タイワンキョンとインドキョンは近縁で見かけも良く似ていますが、タイワンキョンが性染色体を除いて22対44本の染色体を持っているのに対し、インドキョンはわずか2対4本の染色体しか持ちません。でも肝心なのは染色体の数ではなくそこに乗ってる遺伝子の数なんだとか。調べてみると、インドキョンの染色体1本には、タイワンキョンの7本分の遺伝子が詰め込まれていることが分かったそうです。いったいいつ、どんな理由で染色体数の減少が起こったのかを調べることによって、進化の道のりやメカニズムがより明確になってくるのではないか、というお話でした。う~ん、納得。知れば知るほど生きものっておもしろいです。