生命誌の容器・第3回 スノーボールアース


地球全体が氷に覆われた時期がかつてあったのではないかというスノーボールアース仮説が提唱されたのは、比較的近年の1990年代のこと、その後世界各地で多数の証拠が見つかり、最近ではどうやら確からしいということになっています。氷河期をはるかに超える厳しい環境は生物にも多大な影響を及ぼし、大量絶滅とその後の飛躍的な進化をもたらしました。有名なところでは、酸素呼吸をする生物の誕生やエディアカラ生物群と呼ばれる多細胞生物の出現などはスノーボールアース現象によって引き起こされたのではないかと考えられています。

 

という訳で今回のおまけは、円柱状の凍った地球をパカリと開いてひっくり返すとあら不思議、氷が解けた後の地球に早変わりするからくり仕掛け、2個セットでお届けしました。地球を開いた内側には、スノーボールアースをもたらす地質学的メカニズムと、それによって進化を遂げた生物の系統樹が入っています。手のひらサイズの中にみっちり詰まった地球と進化の不思議を楽しんでください。